どうや ありさ
洞谷 亜里佐
Douya Arisa
主に絵画表現として日本画制作を行っています。近年の私の作品は,日本海の港に生きる人達を取材したものです。自然と戦いながら,また自然に寄り添いながら共に生きていくことの知恵と美しさに感動したものをスケッチし制作しています。学生にはよくスケッチをするように勧めています。描くことでいろんなものが見えてくるし,いろんなことを考えるようになるからです。結局,自分とは何だろうというとこまで行き着くのです。表現することは自分一人からではなかなか生まれてくるものではなくて,何らかの相手やきっかけが必要になってくるものです。それは今自分の周りにあるわけでそれに気づくことが大切だと思います。絵画のゼミではそんな出会いを大切に自分の表現を探求しています。

素材研究としては,東西の漆喰における壁画について史的変遷を辿りながら比較考察しています。現在は,タイ国の壁画において伝統的技法表現と組成についての現地調査を行い,タイ国と日本との技術の交流を行っています。授業の中でも,文化財の保護という観点から伝えられた作品の保存と修復を通して後世に伝えていく大切さを学んでいくことを行っています。
子どもの絵画指導では,日本画の自然素材を用いた幅広い表現から自由な発想を展開することを心がけています。上越市の子どものワークショップなど学外での実践的な活動を積極的に行っています。今後も地域との連携をもちながら教材開発を行っていくことを考えています。